




いったい焼酎というものは何年前からあるのでしょうか?
実は焼酎の歴史はいろいろな説があるのですがどれが正しいのかは未だにはっきりはしていないようです。
1、(中国輸入説)中国との交易は西暦1400年~1500年の半ば頃まで、足利義政の時代、博多を経由して、明との貿易が成り立っていたようです。かなりの輸入品目録の記録が記載されていますが焼酎の名は有りません。既にこの頃には焼酎の原型が日本に存在していたと思われます。
2、(朝鮮経由説)確かに対馬の人々は朝鮮から焼酎の類の酒を輸入していたことは事実ですが、土地柄、生活必需品全般を朝鮮や領外から調達していたのでしょう。焼酎を製造した痕跡は未だ発見されていませんし、幕府は武士の刀傷の消毒用に焼酎を酒屋に常備させたぐらいですから、この説も除外してよいと思います。
3、(倭寇説)所謂、武装貿易船団のことで、南海の島々を根拠地として、戦利品の酒つぼを持ち帰った形跡が多々あります。しかし蒸留機を用い焼酎を造ったとの証拠は無く、この説も信憑性に乏しい。
4、(西洋輸入説)紅毛人「ポルトガル、イスパニア、オランダ」の人々が伝授したと言う説です。蒸留酒の製造は西洋よりも東洋の方が早く、しかも西洋の船が初めて種子島に漂着した時には、その乗組員が米の焼酎があったことを報告しているので、この説には根拠がありません。
5、(琉球経由説)普通に考えられることは、南方の国々(タイ、カンボジア、フィリピン、台湾、)からの伝来です。蒸留酒の性質上、一理あります。但し、発掘調査の結果、米の種類が日本米と外米(インド米等)が混濁していたという事実です。このことは、九州系稲作と台湾北部系の稲作が沖縄本島で交差して、東アジア文化の中継点としての地位を琉球は示していたのです。その後技術革新、仕込み材料の向上、等の変遷を経て今日に至っています。沖縄は本格焼酎の発祥地として認識して良いと思います。